(実録)前十字靭帯の再建手術 入院から手術、退院後まで

この記事は約22分で読めます。

前回は前十字靭帯断裂をして「再建手術をすべきか、保存療法をすべきか」を書きました。

どちらにすべきかは今後の人生におけるそれぞれの考えや、各々のライフスタイルによってさまざまですが、私の場合は再建手術を選択しました。

今回は私が再建手術に挑んだ際に感じたポイントをまとめます。

もし再建手術を予定、または希望されている方がいましたらぜひ参考にしてみてください。

手術前日 ~やることが何もない~

昼頃、手術を行う順天堂医院に到着し入院手続きを済ませます。

手続き後、病室へ入り部屋をいろいろ確認した後・・・特に何もすることがありません。

もちろん、担当医からの説明と手術することへのサイン、麻酔科の先生による問診などはありましたがそれらはすべて夜、日中は本当に何もない。

病院内の散策、それに飽きてからは駅前の散策とランチ、あとの時間の多くは読書とラジオを聴いてました。

持っていくと便利なモノ

持っていくものリストは病院側から出ますが、「リストにないかもしれないけど持っていくと便利なモノ」をいくつか紹介します。

ポケットWi-Fi

入院中に1番欲しかったものはWi-Fiでした。

順天堂医院内にはWi-Fi環境がなく、しかもスマホの通信環境もあまりよくありませんでした。
(現在の順天堂医院にWi-Fiが入っているかわかりませんので、入院前に確認しましょう!)

入院患者が使えるWi-Fiがない病院はけっこうあるので、入院前に必ず確認しましょう。

そして、もしWi-Fi環境が無いようであれば、ポケットWi-Fiを持っていきましょう。

※そもそもWi-Fiを利用して良いかどうかも病院側へ確認した方が良いかも。

ポケットWi-Fiが無い方はWi-Fiレンタルすると良いです。

サンダル

意外と盲点なのがサンダルです。

病院側から指示があれば忘れないと思いますが、サンダルが無いと術後、悲惨な目に合います。

手術した足は包帯グルグル巻きで完全に固定されいるので、まず靴は履けません。

安静にしていなくてはいけないとはいえ、洗面、シャワー、トイレ、それ以外にもベッドから出なくてはならないときは多々あります。

便所サンダルのようなモノでも良いので、サンダルは絶対に忘れないでくださいね!

バックルが付いているサンダルはNG。バックルがあるので履けません。クロックスはバックルを前に回せるのでOK。

洗い流さなくていいシャンプー

「シャワーを浴びることができないけど頭洗いたい」

そんなときのために準備しておくと良いです。

ボディーシートもあると安心ですね。

シャワーを浴びることができない入院患者にとって、洗い流さないタイプのシャンプーは必需品ですね。

ふりかけ

ケガの手術をするための入院なので何を食べても問題ないですが、やはり病院食はちょっとキツイ。

「ご飯のお供」を欲する可能性は非常に大きいです。

「食事くらいは楽しみたい」、そんな方はいつもよりちょっと高級なふりかけも良いかも。

手術当日 ~全身麻酔の恐怖~

膝の手術とはいえ、全身麻酔で行われます。

全身麻酔が初めての方は多少覚悟をした方が良いのですが、術後、記憶の無さに恐怖を感じます。

私の場合、腰の一部分に針が刺され、仰向けになってマスクを付けられた瞬間、意識が飛びました。

「スーッと意識が遠のいていく」と聞いていたのですが、個人差があります。

わたしは「スーッと」という感覚も、「ストーン!」という感覚もなく・・・本当に覚えてない。

頬を叩かれ目覚める

何発叩かれたのかもちろんわかりませんが、数発目の平手で私は目覚めました。

意識は朦朧としているものの、受け答えはしっかりできたので問題はないと判断。

しばらく横になって休むよう言われ休みましたが、そのときは麻酔の効果に対する恐怖しか考えられませんでした。

痛みにうなされた晩

内視鏡で手術しているため傷口は小さいものの、やはり手術当日の晩は本当に痛い!

私の身体にはあらゆるチューブが刺さっているのですが、そのうちのひとつに痛み止めを送るチューブがあります。

手元にあるボタンをプッシュするだけで痛み止めがチューブを通って送られるという仕様ですが、プッシュしても痛みが和らぐことはなく、その晩は痛みで(たぶん)1時間毎に起きてしまう状態でした。

ちなみに私は個室に入院しました。

差額ベッド代はやはり高いのですが、手術した晩は痛みでかなり唸っていたので、周囲に迷惑をかけることを避けることができたことを考えると、個室で本当に良かった。

身体に刺されたチューブのうちのひとつが・・・

痛み止めを送るチューブ

点滴のチューブ

そして排尿するためのチューブ・・・医療として見れば当然なのですが、やっぱり恥ずかしい。

何より、排尿するためのチューブを外されるときの羞恥心。

男性の看護師さんがやってくれたのですが、本当、女性の看護師さんじゃなくて良かった。

看護師さんはそんなこと日常茶飯事でしょうが、わたしにとっちゃ非日常の何物でもない。

「アレのチューブ外すの痛いよ」

そんな話を事前に聞いてましたが、正直それどころではなかった。

術後の入院生活

手術翌日、わたしはすでに病院内を松葉づえを使って歩いていました。

「早めに動いた方が回復が早いけど、手術した足は床に着かないように!」

と言われ、足は床に着かないように病院内を歩いていました。

いろいろ調べたのですが、手術翌日から歩行を許す病院も日本では珍しいようですね。

ちなみにアメリカでは、再建手術を日帰りで行うこともザラです。

病院によって判断がさまざまなようですね。

ただ、わたしは調子に乗って歩きすぎたせいで、看護師さんに思い切り注意されました。

リハビリ開始

術後3日目からリハビリを開始しました。

「再建手術後のリハビリが本当にツライ」

そんなコメントが非常に多く、「どんなに痛いモノなのか」と戦々恐々としていました。

が、ぶっちゃけます。

正直そこまで痛くないです。

個人的には「ちょっとみんな大げさ過ぎないか?」と感じています。

いや、痛いのは確かです。

内視鏡とはいえ身体にキズつけてますし、筋肉や関節は固まっているので、痛いは痛い。

ただ「泣いてしまうほど痛いか」と言われればそれもない。

痛いけど泣くことはないし、汗かくくらい、そんなレベル感と覚えておいてください。

ではどのようなリハビリをしたか、いくつか紹介します。

ストレッチ

やはりこれが一番多かったです。

でもいきなり高負荷なストレッチをすると、再建したところが再び切れるリスクがあります。

だから軽いストレッチをやるワケですが、膝は固まっているので軽くても痛いです。

足の指をグーパーする

正直、手術した方の足首、足の指はほぼ動きません。

多少は動きはしますが、可動域があり得ないくらい狭い。

どんなにチカラを入れても動かないことに、けっこうショックを受けました。

が、これで当然です。

リハビリいろいろ

YouTubeに順天堂医院のリハビリがアップされていましたので、こちらもご覧ください。

術後4日目で退院

退院時期も病院によってさまざま。

退院まで数週間~1カ月かかるところもあります。

わたしの場合は仕事もあり、そんなに長く休むこともできません。

「入院期間は7日間以下」

わたしが順天堂医院を選んだ最大の理由はここにあります。

ただ4日目に退院できるとは思わなかった。

以下、2日目の夜に担当医がわたしの部屋に来て、いろいろチェックを受けた後のやりとり。

担当医:ケンさん、順調そうですね。

わたし:そうですね、ベッドのうえでもリハビリやってますよ~

担当医:いいですね~、じゃあ・・・もう退院しちゃいます?

わたし:え、あの、えーと、していいんですか?

担当医:うん、もう大丈夫ですよ、じゃあ明後日に退院する方向にしましょうか。

度肝抜かれました。

正直1週間は覚悟していたなかの4日目に退院許可。

早々に退院したかったわたしにとっては、好都合のなにものでもありません。

速攻で退院の手配をしてもらいました。

帰宅までが一番ツラかった

術後のリハビリも大変でしたが、一番ツラかったのが自宅に帰るまで。

病院から最寄駅まで松葉づえで歩き、電車に乗って自宅の最寄駅まで。

そこから自宅まではタクシーを使いましたが、なんで病院まで歩いたのか今でも謎。

その理由とその頃の心境は思い出せませんが、帰宅、本当にツラかった。

今では笑い話ですが、マジメな話、タクシー使えるなら絶対にタクシー使ってください。

車で迎えに来てもらえるなら、もちろんそれでもOK。

わたしみたいに術後の不安定な状態でムリして歩くのは禁物!

万が一、バランス崩して術後の足で地面に着くと再建部分が再断裂するリスクがあります。

絶対にやめましょう。

退院後のリハビリとその後の経過

前十字靭帯の再建手術で一番ツラく、一番大事なこと。

それはいかに術後のリハビリをストイックに行えるかにあります。

わたしの場合、退院は早かったですが、その後は近所にある順天堂医院の指定病院に通って定期的にリハビリを行っていました。

また順天堂医院からリハビリノートを貰ったのですが、そこには期間ごとにどんなリハビリをやるべきかまとめられていました。

そのノートに従ってわたしは毎日リハビリを実施しました。

途中からはノートで指示されている回数以上をこなし、早期回復を目指しました。

自宅でのリハビリにあると便利なアイテム

術後初期の段階でリハビリを行うのに、特に必須となるアイテムはありません。

初期のトレーニングで必要な負荷は、自身の体重で十分ですし、それすらも重いです。

強いて言うなら「タオル」くらいですかね。

足を前に出して地面に座り、ひざ裏の下にタオルを重ねて敷いて膝をタオルに乗せる。

その重ねたタオルを膝で押しつぶす、という方法のリハビリがあるのですが、これが結構痛い。

膝の可動域に制限がかかっていたり、膝の周囲の筋力が低下しているので、押しつぶせません。

頑張ってやると痛いですし、その痛みを我慢してやることは再断裂の危険すらあります。

とはいえ、「あったら便利だなぁ」というアイテムはあります。

ここでは、わたしがリハビリで使ったアイテムを2つ紹介します。

「たった2つ?」

そう思うかもしれませんが、初期のリハビリって本当にアイテム不要なんです。

トレーニングチューブ

トレーニングチューブですが、なぜか我が家にあったのでリハビリで使いました。

オススメのチューブの型は「バンドタイプ」です。

チューブにも強度がありますが、リハビリでは一番強度が軽いものを選びましょう。

初期段階では高負荷は不要(むしろ負荷のかけすぎは厳禁!)なので、絶対に軽い強度のバンドをチョイスすべきです。

ザムスト アイシングサポーター

リハビリ後は必ずアイシングを実施します。

簡単なリハビリメニューでも、術後の膝は熱をもったり炎症する可能性があります。

わたしは自宅にあったアイスノンでアイシングしてましたが、正直、使い勝手が悪かったです。

足を上げて、膝を冷やし、ほどよく患部を圧迫する、それを意識してアイシングしたかったのですが、足を上げるとタオルで縛ったアイスノンがずり落ちてしまう。

タオルで縛ったものの、ほどよい圧迫感が得られない。

リハビリ後のアイシングには結構ストレス感じてました。

そんなときにわたしが欲しかったモノが「ザムスト アイシングサポーター」です。

ザムストの氷嚢はかなり氷が入るので、「ちゃんと冷やしたい」と思うわたしにはピッタリでした。

アイシングって、疎かにすると後々痛い目に合いますので、本当にしっかりやりましょう。

1年で草サッカーへ復帰

毎日かかさずリハビリを行い、1年ほどして草サッカーへ復帰しました。

断裂した人が一番恐れること、それは再断裂です。

わたしの周りにも再断裂した人が多くいますが、リハビリ、筋トレ、ランニングをしっかりやっていたので全く恐怖感はありませんでした。

ただしっかり柔軟性や筋力アップ等をしておかないと、再断裂のリスクはあがります。

再断裂でなくても、一部の筋力バランスが崩れると、それをカバーしようとする正常な部位に負担を来たし、正常な部分で異常を起こす=ケガをすることになります。

膝のトレーニングとメンテナンスはもちろん、全体のバランスを保つためのトレーニングとメンテナンスも重要となります。

さいごに

前十字靭帯の再建手術自体はもちろん大変です。

術後の痛みは今でも脳裏に焼き付いています。

でも一番大変でツラく、大事なことは「しっかりリハビリをできるか」であります。

前述のとおり、わたしも1年リハビリとトレーニングをして草サッカーを再開しました。

プロサッカー選手ならサッカーが仕事ですが、わたしの場合はただの趣味です。

趣味を再開するために1年のリハビリを行うって、

「結構ストイックなことやったな」

と今でも思います。

そして手術から8年たった今でも年に1回の定期検査に欠かさず行っています。

さいごにわたしから、これから前十字靭帯再建手術に臨む方々に言えること。

それは、

リハビリを乗り越える覚悟があるか

必要なことは手術に臨む勇気でも、リハビリの痛みに耐えるメンタルでもありません。

問われるのは、長期間のリハビリをストイックに行う継続力があるかです。

無事に手術を成功し、長期にわたるリハビリをしっかりクリアし、また楽しいフットボールライフに戻れることを願っております。

ここまで読んでいただきどうもありがとうございました。

以上、ケンでした。

コメント